【運送業の業務委託契約書とは?】個人ドライバーと結ぶ契約のポイントを徹底解説

目次

1. はじめに|業務委託契約って何?

近年、軽貨物運送業や個人ドライバーの活用が増えており、業務委託契約を使うケースが非常に多くなっています。

しかし、契約内容が曖昧なままだと、次のようなトラブルが起こるリスクがあります。

• ✅ 運送中の事故の責任が不明確

• ✅ 「実質的に雇用」と判断され、偽装請負とされる

• ✅ 報酬の支払い方法で揉める

• ✅ 契約解除をめぐるトラブル

このような問題を防ぐために、業務委託契約書をきちんと作成することが重要です。

2. 「業務委託契約」と「雇用契約」の違い

区分業務委託契約雇用契約
契約の目的業務の成果の提供労務の提供(働くこと自体)
指揮命令関係原則なし(自由な裁量あり)あり(勤務時間・場所の指示)
報酬業務ごとの成果報酬月給・時給など
社会保険基本的に加入義務なし加入義務あり(労災・雇用保険など)
トラブル例偽装請負と判断されるリスク労基法違反など

「業務委託」と言いながら、勤務時間・場所を細かく指示していると「実質雇用」と見なされる可能性があります。

3. 業務委託契約書の構成と各条項の解説

(1) 契約当事者の記載

個人事業主との契約では、以下の情報を正確に記載することが重要です。

• 委託者(運送会社):会社名、代表者名、所在地

• 受託者(ドライバー):氏名、屋号(あれば)、住所、生年月日、車両情報など

(2) 業務内容の明確化

**曖昧な内容はトラブルのもとです。**以下のように具体的に業務を記載しましょう。

• 配送エリア(例:長野県内全域)

• 荷物の種類(例:宅配便・食品など)

• 使用車両(例:黒ナンバー軽貨物車)

• 積込・配送・報告業務などの範囲

(3) 契約期間

• 契約開始日・終了日を明記

• 自動更新の有無

• 中途解除の通知期間(例:30日前通知)

(4) 報酬と支払い条件

• 1件あたりの単価、1日あたりの報酬などを明記

• 報酬の支払い日と方法(例:月末締め翌月15日払い)

• 支払い遅延があった場合の扱い(遅延損害金など)

(5) 責任と事故対応

• 配送中の事故・紛失があった場合の責任分担

• 保険の加入義務(任意保険・貨物保険など)

• 事故時の報告義務と損害賠償の範囲

(6) 指揮命令関係の否定(重要)

• 「受託者は独立した事業者であり、委託者の指揮命令を受けない」

• 「労働者としての雇用関係は存在しない」

この条項がないと、偽装請負とみなされるリスクが高くなります。

(7) 契約解除

• 双方の合意による解除

• 違反・信頼関係の喪失による解除

• 契約解除時の清算方法(未払い報酬の支払いなど)

(8) 秘密保持・個人情報保護

• 配送先の情報や取引先情報の漏洩を防ぐ条項を明記

• 契約終了後も一定期間は守秘義務が継続すること

(9) 紛争解決・管轄裁判所

• トラブル時は協議によって解決する

• 協議が不調の場合は〇〇地方裁判所を専属管轄とする

4. よくあるトラブルと対策例

トラブル事例対策
報酬の支払いが遅れる支払い期日と遅延損害金を契約書に明記
ドライバーが事故を起こし、責任が不明責任分担と保険加入義務を明記
契約解除を一方的に告げられた契約解除の通知期間・条件を設定
労働者性を問われ、偽装請負と判断された指揮命令関係の否定条項を必ず入れる

5. まとめ|業務委託契約は独立した契約として明確に

個人ドライバーと契約する際は、必ず書面で契約内容を残すことが重要!

曖昧な内容は後々トラブルになるため、業務範囲・報酬・責任・契約解除などを明確にする。

「雇用ではない」ことを明確にして、偽装請負を避けるための条項も忘れずに。

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